子どもの頃から歯並びを気にしながらも、そのままの方は大勢おられます。
しかし、コミュニケーションが大切な現代において、口もとがきれいに整っているかどうかは第一印象を大きく左右する問題です。
また、歯並びというと“前歯の歯並び”ばかりに目がいきますが、口の中は三次元です。上下の歯の咬み合せや奥歯の歯並びはとても重要です。
虫歯や歯周病、顎関節症・肩こり・頭痛・婦人科系の問題など様々な不定愁訴の誘因が【咬み合せ不良】という場合もあります。
当院では非抜歯(歯を抜かない)が基本の小児・子ども矯正、永久歯列をきれいに整える一般矯正を、矯正歯科医を招いておこなっております。
健康のため、イメージアップのためにも、歯並びが気になる方はお気軽にご相談ください。
ここでご案内する【歯並び・咬み合せ】は見た目に難があるだけでなく、健康にとってもあまり良いものではありません。
適切な歯並び・咬み合わせは全身に良い刺激を与えます。
先にご案内した肩こりや偏頭痛など様々な不定愁訴に繋がる恐れもありますので、該当されるとお感じになった方はお気軽にご相談ください。
上顎前突− 出っ歯・反っ歯
上の前歯が極端に前に突き出た状態で、日本人に比較的多い不正咬合です。
下顎前突− 反対咬合・受け口
下の前歯が上の前歯より前に突き出た不正咬合です。
受け口ともいい、横顔がしゃくれたように見えることもあります。
上下顎前突
上下の歯が前に突き出た不正咬合です。
とんがった口もとが目立ってしまい見た目があまり良くありませんし、唇を自然に閉じることができない方もいます。
叢生(そうせい)− 八重歯・乱ぐい歯
歯が重なり合ってでこぼこした状態の不正咬合です。
歯磨きなどの口腔ケアが難しく、虫歯や歯周病になりやすい歯並びです。
開咬
前歯を閉じても咬み合うことがなく、隙間があいてしまう不正咬合です。食べ物によっては咬み切れないこともあります。
過蓋咬合(かがい咬合)
上の歯が下の歯の前に深く被さった状態の不正咬合です。
歯の接触が大きいため歯が損傷しやすく、また顔が短く見えたりします。
交叉咬合(こうさ咬合)
歯の咬み合せの関係が部分的に反対になってしまっている不正咬合です。顔が歪んで(非対称)見えたり、食いしばることができない方もいます。
空隙歯列(くうげき歯列)− すきっ歯
一部の歯と歯の間に隙間のある歯並びです。
前歯の隙間の場合は“正中離開”とも言い、子どもの乳歯の正中離開は永久歯の生える準備段階であり異常ではありません。
矯正治療の目的は永久歯列の段階で【歯がきれいに並び、きちんと咬み合っている】ことにあり、その結果として審美的にも機能的にも良い影響がもたらせれ【患者様がより健康】になることです。
しかし、永久歯列は一般的に12歳以降に完成します。
そのため、小児矯正と一般矯正では矯正治療の進め方が異なります。
Ⅰ期治療は乳歯と永久歯が混在する成長期におこなう小児矯正です。
歯の生え変わりや顎骨の成長を管理する咬合誘導や取り外し式の矯正装置を使用して、成長に合わせて歯並びをきれいに整えていきます。
また、頬づえや指しゃぶりなどの悪習癖は歯並びを悪くする原因にもなりますので、改善に向けた保健指導などもおこないます。
基本的には、下顎前突(反対咬合・受け口)、上顎前突(出っ歯)、上下の永久切歯(前歯)がぶつかる咬頭干渉などの咬合異常が認められる場合におこないます。
時期としては6~12歳が主となりますが、矯正治療の開始時期や歯並びの状態によってはⅡ期治療が必要になることがあります。
顎の成長を利用した矯正治療になりますので、お子様の歯並びで心配のある方はお早めにご相談ください。
咬合誘導 | 筋機能訓練 | 床矯正 |
部分矯正 |
乳歯列期~混合歯列期~永久歯列期と著しく変化する子どもの口腔環境。最初の永久歯(6歳臼歯)が生える頃から永久歯に完全に生え変わるまでの間は、乳歯と永久歯が混在する、虫歯になりやすく、また咬み合せの成長にも影響する大切な時期です。
永久歯が正しく生えるよう、歯並びや咬み合わせが正しく育つよう管理していくことは、子どもの成長にとって重要です。
当院では歯並びや咬み合わせの定期管理によって、子どもたちのお口の成長をサポートしております。
歯並びや咬み合わせを改善する必要のある場合は、筋機能訓練や床矯正が必要になります。
乳歯の虫歯はこれから生えてくる永久歯に感染することがあるため、一番注意しなければなりません。
乳歯はこれから生えてくる永久歯の足がかりでもあるため、早い段階で失ってしまうと永久歯に悪影響を及ぼすことがあるためです。
乳歯の段階から永久歯の正しい萠出をコントロールします。
乳歯を早い段階で失うと空いたスペースに周囲の歯が傾き、永久歯の萠出を阻害することがあります。このような場合、クラウンループやディスタルシューなどによって永久歯が生えるためのスペースを確保する治療が必要になります。
歯並びや咬み合せを崩してしまう悪習癖は様々です。
次のような悪習癖の及ぼす問題点を説明し、改善に向けたサポートをします。
吸指癖 − 指しゃぶり | 咬唇癖 − 唇を咬む | 咬爪癖 − 爪を噛む |
頬杖(ほおずえ) |
歯並びや咬み合わせは6歳頃からの乳歯から永久歯に変わりと顎の成長によって形成されていきます。
しかし、口腔筋機能の悪習癖があると永久歯の正しい生え変わりが阻害されるため、不正咬合の要因になってしまいます。
この不正咬合の要因となる口腔筋機能の悪習癖を矯正する治療が口腔筋機能療法(MFT)です。
口腔筋機能トレーナー【T4K】はシンプルな構造でありながら口腔周囲筋や舌筋の筋機能訓練を効果的におこなえるため、世界中の子どもたちの歯並びや咬み合わせを形成する装置として利用されています。
歯並びや咬み合せの成長を阻害する口腔筋機能の悪習癖には以下のようなものがあります。
当院では口腔筋機能療法によって次のような悪習癖を改善し、歯並び・咬み合わせの育成サポートをおこなっております。
口呼吸 | 不正咬合と顔面成長を悪化させる可能性が大いにあります。病原菌がのどの粘膜から直接取り組まれてしまうため健康のためにも良いことではありません。 |
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舌癖 | 普段何もしていない時に、舌が常に歯に触れていたり押し付けている場合はこの癖に相当します。舌先は上の前歯のつけねの少し手前あたりに当たっている状態が正しい位置です。たとえ小さな力でも舌の圧力によって歯並びは崩れてしまいます。 |
逆嚥下 (舌突出嚥下) |
授乳中心の赤ちゃんは吸引型の飲み込み(乳児型嚥下)です。 歯が生えてきて噛む食事ができるようになってくると、噛んだものを口の中で集めて飲み込む(成熟型嚥下)ようになります。しかし、子どもの中には乳児様嚥下から成熟型嚥下にスムーズに移行できない子もいます。 逆嚥下は乳児様嚥下とも言い乳児型嚥下に似ており、頬や唇に部分的な強い力が加わるため歯並びの崩れに繋がります。 |
T4Kは歯列の改善・筋機能の訓練・顎位置の正常化を目的に改良が重ねられてきました。
シリコン製のやわらかい軟質タイプとポリウレタン製の硬質タイプがあり、お口の状態や目的に応じて軟質タイプ~硬質タイプへと移行しながら治療していきます。
装着時間は日中1時間と夜間の睡眠中。
治療期間は12~18ヶ月がおよその目安となります。
歯並びや咬み合せが悪くなる原因の多くは歯が萠出する成長期の顎の成長不足(小さな顎)です。
顎が小さいと“歯は正しく整列”できず“でこぼこ(凸凹)した歯並び”、いわゆる【不正咬合や不正歯列】になってしまいます。
顎の成長不足は軟食の多い現代人のかかえる問題のひとつです。
この問題を補う治療が床矯正(しょうきょうせい)です。
成長期にある子どもの治療で、床拡大装置を日常的に装着することで“顎の形状を本来あるべき姿”に育てる“保存の立場に基づいた矯正治療”です。
床矯正の目的は歯をきれいに並べ、見た目を改善するだけではありません。
適度な咬む刺激はより良い成長を考えると欠かすことのできない要素です。
床矯正によって、お子様の口腔状態に合った咬み合わせを継続していくことで、咬む刺激が機能し、より良い成長に導いてあげることも期待のひとつです。
床矯正の開始年齢は6歳くらいが最適です。
6歳以降でも可能ですが、顎の成長を利用する床矯正は年齢を重ねるごとに難しくなります。
床矯正の開始が遅かったり、重度の不正咬合の場合、多くのケースで床矯正からⅡ期治療への移行が必要になります。しかし、床矯正で顎が順調に拡大できていれば“非抜歯でのⅡ期治療”が可能になります。
成長途上にある子どもの歯が、ねじれたり、ずれて生えてくることはよくあることです。
このような部分的な、しかも極端な歯の異常は咬合誘導や床矯正だけで解消しようとしても、多大な時間がかかったり、そもそも無理な場合があります。
大きく歯を動かしたい場合は、直接的に力を加えることのできるワイヤー矯正がやはり有効です。
MTM矯正はブラケット装置を使用したワイヤー矯正の一法です。
全体的な歯並びや咬み合せを整えるのではなく、1本あるいは数本の歯を動かす矯正治療です。通常のワイヤー矯正よりも高度なテクニックが要求されますが、小児矯正では非常に有効な矯正方法です。
子どもの前歯4本は9歳くらいまでに永久歯に生えそろいます。
その永久歯が大きくねじれて生えてきてしまったら・・・
このような時にMTM矯正が有効です。
Ⅱ期治療は永久歯が生えそろってからおこなう一般的な矯正治療です。Ⅰ期治療だけではきれいな状態にならず、永久歯列での治療が必要と判断した場合におこなうワイヤー矯正で、ブラケットという固定式矯正装置によっておこないます。
時期的には小学生高学年以降からの矯正治療になり、大人になって始めるよりも“歯や顎骨の動きが早い”ため高い治療目標を設定できます。口腔内環境の変化に対する順応性も高く、不快感が軽度であったり、矯正装置撤去後の安定性も良くなる傾向があります。
歯並びや咬み合わせをⅠ期治療で改善できれば、Ⅱ期治療の必要はありません。
Ⅰ期治療は顎の成長をコントロールする治療ですから、顎の大きさや前後関係を改善することはできても“治せない歯並び”があります。
対して、Ⅱ期治療はワイヤー矯正(固定式の矯正装置)になります。歯面にブラケットを接着してワイヤーを連結し、動かしたい歯に小さな力を3次元的に加えて歯を移動させ、歯並びや咬み合せを整えていく矯正治療です。
そのため、Ⅰ期治療で残った以下のような問題点を解消することができます。
特定の歯のねじれ・回転した歯の矯正 |
歯並びそのものがデコボコしている |
上下の咬み合わせに問題が残っている |
前歯の前突感が完全になくなっていない |
大人(成人期)になってからおこなうでは、ほぼ全てのケースで抜歯が必要になります。
しかし、Ⅰ期治療~Ⅱ期治療と段階を踏んだ場合は非抜歯によるワイヤー矯正の確率が向上します。
不揃いな歯並びを子どもの頃から気にしながらも、そのままにしてきた方は大勢おられます。
しかし第一印象、例えば面接などでは“口もとの美しさ”はとても大切な要素だと思います。
反対咬合( 受け口)の場合には印象面ではマイナス要素になってしまうかもしれません。
また歯並びというと“歯のきれいな整列”ばかりを考えてしまいがちですが、実際には“適切な咬み合わせ”が重要です。
不適切な咬み合せが要因となって、虫歯や歯周病だけでなく、顎関節症や肩こり、頭痛、婦人科系の問題など体全体に悪影響を与えることがあるからです。
過度な片咬み癖から体が歪んでしまうこともあります。
歯列矯正は歯並びだけを正すのではなく、その先にある“健康への良い影響”を期待しておこなう治療ですから、大人になってからでも決して遅くはありません。
ワイヤー矯正はブラケットと呼ばれる固定式の矯正装置による矯正治療で、最も実績のある一般的な矯正方法です。
歯面にブラケットを接着してワイヤーを連結し、動かしたい歯に小さな力を3次元的に加えて歯を移動させて歯並びや咬み合せを整えていく矯正治療です。
大人の場合、歯並びは既に完成しており、また顎の成長も終わっています。
顎が狭くて歯列を整えることができない場合は、数本の歯を抜歯をしてスペースをつくり、そのスペースを利用して不揃いな歯並びや不正な咬み合わせを治していきます。
通常2~3年の治療期間が必要となり、治療中はワイヤーを調整が必要になるため、毎月の通院が必要になります。
通常矯正治療では自身の歯を支点に他の歯を動かして歯並びや咬み合わせを整えていきます。
しかしこの場合、綱引きの原理で動かしたくない歯まで動いてしまうことがあり、非効率になってしまうことがあります。
インプラント矯正とは、顎骨に歯を動かすための支点となるインプラント(スクリューやプレート)を埋め込み、それを支点として歯を動かす治療技術です。
動かしたい歯をダイレクトに移動させることができるため、治療期間が他の方法と比べ約半分ですむというメリットがあります。
デメリットとしては矯正用インプラントを埋め込むための外科手術が必要であること、治療費が高額になること、16歳以上という年齢制限などがなどがあります。
通常はワイヤー矯正のオプションとして、より良い治療結果や治療期間の短縮のためにおこないます。
MTM矯正は歯並びや咬み合わせ全体を整えるのではなく、1本~数本の歯の不揃いを整える部分的な矯正治療です。
ブラケット装置を使用したワイヤー矯正の一法ですが、歯並び全体を整える通常の矯正治療とは異なり、固定源の確保など高度なテクニックが要求されます。
短期間に気になる部分だけ治したいという患者様は多数おられます。
そのような患者様のニーズにお応えできる矯正治療として、最近ではプチ矯正という言葉も生まれています。
プチ矯正 | 本格矯正 | |
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矯正部位 | 気になる部分のみ | 歯列全体を整える矯正 |
治療費 | 約20~30万円と比較的安価 | 70万円以上と高額 |
治療期間 | 3~9ヵ月と短い | 3年以上と長期的 |
痛みについて | 通常のワイヤー矯正よりも痛みが少ない | 慣れるまで痛みがある |
このようにMTM矯正のメリットは、治療期間が短く、治療費も比較的安価であることです。
前歯の見た目だけでも何とかしたい!
とにかく簡単に早く、安く矯正できたらいいのに!
といった要望をお持ちの患者様にお勧めの矯正治療です。
前歯2本が離れすきっ歯になっている(正中離開など) |
前歯が1本だけ前に突き出ている(前突、出っ歯) |
奥歯を抜いたままにしていたら隣の歯が傾いてしまった |
前歯4本の歯並びが気になる、前歯の歯並びだけきれいにしたい |
MTM矯正の可否は“歯と顎、咬み合せの状態”によって決まるため、十分な検査が必要です。
例えば、大きくずれた八重歯の移動などMTM矯正では対応できない場合もあります。
歯並びについて部分的に気になるところがある方はお気軽にご相談ください。
状態を見させていただき、MTM矯正の可否の説明から進めてまいります。
◇初めて来院される方向けに印刷してご利用頂けるマップを用意しております。
◇当歯科医院への連絡は携帯ホームページをブックマークしてご利用ください。
当院は完全予約制の歯科医院です。
急患の方は診療時間内にあらかじめお電話でご相談ください。
その際、症状や痛みの状態を具体的にお伝えいただけると対応しやすくなります。
ご予約なく来院された場合はお待たせしてしまうことがありますのでご理解くださいませ。
ご案内の電話番号は患者様専用ダイヤルです。
業者様のお電話は患者様の迷惑になりますのでお控えください。